安全なえさを食べた牛だから
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より高い安全性を確保するため、私たちが牛に食べさせるえさは、すべてがNON-GMO(非遺伝子組み換え)、NONポストハーベスト(収穫後農薬不使用)です。遺伝子組み換え飼料や、防腐剤、防カビ剤などをかけて効率的に生産・輸入される飼料に比べて、我々の使う飼料は、価格も高く、調達も難しいうえ、防腐剤、防カビ剤などを使用していないため、管理も大変ですが、遺伝子組み換え食品や、収穫後の散布農薬に不安を覚える消費者の方々がいる以上、私たちの育てる牛には使いません。
平成5年、肥育段階(出荷前一定期間)での抗生物質不使用が定められました。私たちはこれを受けて、素牛育成の過程から、飼料中に抗生物質(モネンシン)を含まない配合飼料に切り替えることにいち早く取り組みました。
さらに平成10年には、哺乳期のミルクからも抗生物質を抜き、抗生物質無添加のミルクに切り替えました。現在、オークリーフでは、全てのえさに抗生物質は含まれていません。
牛の食べ物も「おいしくて、体にいい」のがいちばん。そこで私たちが取り入れているのが「ウェットTMR飼料」と呼ばれるえさです。
TMR(Total Mixed Ration)飼料とは、牛が必要とする栄養素(粗飼料と濃厚飼料)をバランスよく含み、牛が選り食いをしないように均一に混合されているえさのこと。
オークリーフでは、このTMR飼料の原材料として、乾草、配合飼料、デントコーン、エコフィード、ビタミン類、ミネラル類などを混ぜ合わせて混合しており、できあがったえさは水分を多く含み、しっとりとしています。
このウェットTMR飼料飼料は、香ばしく良い香りがして、牛も喜んで食べてくれます。結果として、牛の胃袋の中で、様々なバクテリアが働き、善玉菌が増えて、消化吸収が良くなり、牛が健康になります。
抗生物質を使わない代わりに、自己治癒力を高める目的でハーブ添加物をえさに混ぜて使っています。ハーブの持つ自然の薬効(抗菌、殺菌、細胞膜の強化など)があるもので、牛が好きな匂いのハーブ※をブレンドし、牛に喜んで食べてもらえるようにしました。
※ オークリーフで使用しているハーブ飼料CRINAとは?
近年アロマテラピーで注目されているハーブスパイス(アニス、カシアス、シナモン、セロリ、チョウジ、ジンジャー、ナッツ、オレガノ、ミント、タイム、ペッパー等)から抽出したエッセンシャルオイル成分を混合し、その相乗効果を発揮するように配合された動物飼料用の添加物です。
当牧場では、牛たちが食べるデントコーン(飼料用トウモロコシ)の自給にも取り組んでいます。
遺伝子組み換えの心配のない、地元でつくられたトウモロコシを与えることは、牛の健康にもつながります。また、デントコーンの畑の肥料は牛たちの排泄物から作った堆肥で、環境に優しい循環型農業を実現しています。
収穫期を迎えたデントコーンは、ハーベスターと呼ばれる収穫機で、細かく粉砕されながら刈り取られるので、実だけでなく、葉も茎も丸ごとえさになります。粉砕したトウモロコシは、乳酸発酵させて、ウエットTMR飼料に混ぜて与えます。